「TOTOって、ショールームのスタッフが美人揃いだから顔採用なのでは?」
就活生の間でこんな疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。日本を代表する住宅設備機器メーカーであるTOTOへの憧れと同時に、「容姿に自信がない自分は選考を受けても無駄なのでは…」と不安を感じている方もいるかもしれません。
この記事では、就活支援歴10年、年間1,000人以上の就活生をサポートしてきた経験をもとに、TOTOの採用における「顔採用」の真相と、選考を突破するための具体的な対策をお伝えします。
塩村結論からお伝えすると、TOTOは顔採用をしていません。
容姿に自信がなくても、しっかりと対策を行えば内定を獲得することは十分に可能です。この記事を読んで、不安を解消し、前向きに選考準備を進めていただければ幸いです。
【結論】TOTOは顔採用をしている?


就活生の間で時折囁かれる「TOTO=顔採用」という噂。ショールームで接客するスタッフの印象が良いことから、「外見で選んでいるのでは?」と感じる方もいるようです。



しかし、この噂は本当なのでしょうか?
ここでは、TOTOの公式採用方針、社員の声、そして実際の内定者データをもとに、「顔採用」の真偽を検証していきます。
では、なぜこのような噂が生まれたのか?そして実際に採用されている人材にはどのような共通点があるのかを詳しく見ていきましょう。
TOTOの採用で外見はどれくらい重視される?
結論として、TOTOが外見を採用基準にしているという事実はありません。
ネット上では「TOTOのショールームスタッフは綺麗な人が多い」「顔採用があるのでは」という声が見られますが、同社が公式に顔採用を行っていると表明したことは一度もありません。むしろ、同社は「人物重視」の採用を明確に打ち出しており、画一的な外見基準で人材を選んでいないことは明白です。
実際に、TOTOの公式採用情報では以下のように明言されています。
- 「大学名、性別などの区別は一切しておりません」
- 「人物重視の選考をしております」
- 「一人ひとりの個性を尊重し、いきいきとした職場を実現します」
さらに、同社のダイバーシティ方針では「年齢や性のあり方、国籍、障がいの有無など、多様な人財の個性を尊重し、そこから生まれる新しい発想によって、豊かで快適な生活文化を創造していきたい」と明記されており、採用においても多様な人材を積極的に受け入れる姿勢を示しています。
TOTOでは2005年に「きらめき推進室」を発足し、女性社員の活躍推進やダイバーシティ推進に積極的に取り組んできました。現在は「ダイバーシティ推進グループ」として、多様な働き方を支援しています。
社員の口コミを見ると、「全体的に『良い人』が多く、人間関係に苦労することはあまりない」という声が多く見られます。このエピソードからも、同社が重視しているのは外見ではなく、人としての資質や人柄であることがわかります。
ただし、「清潔感」や「明るく堂々とした態度」といった点は、どの企業の面接でも見られる要素です。
これは顔採用とは全く別のもので、身だしなみを整え、誠実な態度で面接に臨むことは、社会人としての基本的なマナーとして重視されます。



面接では「人柄を知る」「問題意識や成長意欲を確認する」「チームワーク力を見る」という観点が重視されており、外見そのものを評価項目にしているわけではありません。
社員の身だしなみが整っているのは、創業100年以上の歴史を持つ企業として「愛業至誠」という社是のもと、お客様への奉仕精神を大切にする企業文化が浸透しているためと考えられます。
また、水まわり商品という生活に密着した製品を扱う企業として、清潔感を意識した立ち振る舞いが自然と身についている社員が多いのでしょう。
TOTOの社員・内定者の特徴
実際の内定者や社員の声を調査したところ、以下のような共通点が見られました。これらの特徴は「顔」とは無関係であり、能力と人間性に集中しています。
〈学歴面の傾向〉
九州大学、熊本大学、同志社大学、金沢大学などの国公立・有名私立大学出身者が多い傾向にあります。本社が福岡県北九州市にあることから、九州・西日本の大学からの採用が比較的多いのが特徴です。ただし、関関同立やMARCH、地方国立大学など幅広い大学から採用実績があり、採用大学に明確な制限はありません。
同社の新卒採用人数は年間約100〜200名程度で、技術職・営業職・企画職など幅広い職種で採用を行っています。公式サイトでは「採用実績のない大学の学生でもチャンスはあります」と明言されており、学歴よりも人物を重視していることがわかります。
〈スキル面の傾向〉
技術職では、機械・電気・化学・材料系など理系の専門知識を持つ方が多く採用されています。ただし、「技術系の学部の学生でも営業・企画職への応募が可能」とされており、専攻にとらわれない柔軟な採用が行われています。
また、グローバル展開を進める企業として、語学力や国際的な視点を持つ人材も歓迎されています。海外拠点との連携が増える中、英語力があればアドバンテージになります。
〈人物面の傾向〉
内定者の特徴として、「おとなしめの人が多い」「穏やかで誠実な方が多い」という声が見られます。TOTOの社風として「良い人が多い」「人間関係に苦労しない」という口コミが多いことからも、協調性があり周囲と円滑にコミュニケーションが取れる人材が評価される傾向があります。
「心理的安全が確保されている」「社員は皆大人で、いじめなども見たことがない」という声もあり、人を大切にする企業文化が根付いています。創業時からの「愛業至誠」の精神を共有できる、謙虚で誠実な人柄の持ち主が多いのが特徴です。



このように、内定者の共通点は「容姿」ではなく、「人柄」「成長意欲」「協調性」にあることがわかります。
TOTOの選考基準(顔採用以外)
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TOTOの採用ページや内定者の体験談、そして企業理念を分析した結果、同社が本当に重視している選考基準は以下の5つです。
印象に残る体験を持っているか
TOTOが求める人物像の一つ目として、「印象に残る体験を持つ人財」が挙げられています。これは単に珍しい経験をしたかどうかではなく、自分なりに深く考え、行動し、そこから学びを得た経験があるかどうかを見ています。
面接では「学生時代に力を入れたこと」について深く掘り下げられます。3分間でガクチカを話す時間が設けられることもあり、エピソードの内容だけでなく、その経験を通じて何を学び、どう成長したかを論理的に説明できることが重要です。
体育会活動、サークル、アルバイト、ボランティアなど、テーマは何でも構いません。大切なのは、その経験を自分の言葉で熱意を持って語れるかどうかです。
高い問題意識と成長意欲
TOTOでは「高い問題意識を持って、自ら成長・学び続ける事ができる人財」を求めています。水まわり商品のリーディングカンパニーとして、常に新しい技術やサービスを生み出し続けるためには、現状に満足せず改善を続ける姿勢が不可欠です。
面接では「研究で苦労したことは何か」「困難をどう乗り越えたか」といった質問がされます。問題に直面したとき、どのように考え、どう行動したかを具体的に説明できるようにしておきましょう。



「成長しようと考える力、それを身につける力を持つ人」という表現からもわかるように、今の能力だけでなく、入社後も学び続ける意欲があるかどうかが重視されています。
チームワークと協調性
TOTOでは「周囲と協働してチームワークを実践できる人財」を重視しています。住宅設備機器の開発・製造・販売は、多くの部門が連携して進める仕事です。一人で完結する仕事はほとんどなく、社内外の関係者と協力しながらプロジェクトを推進する力が求められます。
口コミでも「良い人が多い」「人間関係に苦労しない」という声が多いことから、協調性を重視する企業文化が根付いていることがわかります。面接では「チームで取り組んだ経験」「周囲とどのように協力したか」を問われることが多いため、具体的なエピソードを準備しておきましょう。
また、「どうしても親切が第一」という創業時からの思いが今も大切にされており、お客様に対してだけでなく、社内の仲間に対しても誠実に接することが求められています。
論理的思考力と行動力
「論理的に意思を持って、行動できる人財」もTOTOが求める人物像の一つです。技術系ではもちろん、営業・企画系の職種でも、データや事実に基づいて論理的に考え、提案できる力が重視されます。
面接では「なぜTOTOか」「他社ではなくなぜうちか」という質問が頻出します。志望動機を論理的に組み立て、自分の経験や価値観と結びつけて説明できることが重要です。
また、TOTOグループ統合報告書を読んで興味・関心を持った点を問うESの設問があるため、事前に企業研究を十分に行い、自分なりの視点で企業を理解しておく必要があります。
ストレスマネジメント能力
TOTOでは「ストレスマネジメントができる人財」も求めています。BtoBとBtoC両方のビジネスを展開する同社では、お客様対応や納期調整など、様々なプレッシャーがかかる場面があります。
面接では「ストレスの発散方法」について直接聞かれることもあります。困難な状況でも冷静に対処し、自分なりのリフレッシュ方法を持っているかどうかが確認されます。



ただし、同社は「ワークライフバランス大賞」優秀賞を受賞するなど、働きやすい環境づくりにも力を入れています。過度なストレス耐性よりも、適切にセルフマネジメントできる力が重視されていると言えるでしょう。
TOTOの採用を突破するための対策


TOTOの選考基準が「顔」ではなく「人物」にあることはご理解いただけたかと思います。では、具体的にどのような準備をすれば、人気企業であるTOTOの選考を突破できるのでしょうか。
ここからは、実際に内定を獲得した先輩たちの体験談や、面接経験者の知見をもとに、選考突破のための具体的な対策を5つのポイントに分けて解説します。
第一印象を大切に(清潔感・誠実さ)



顔採用はありませんが、第一印象は確実に見られています。これは「美人・イケメンかどうか」ではなく、ビジネスパーソンとしての基本的な身だしなみができているかどうかです。
TOTOはお客様に「きれいと快適」を提供する企業です。水まわり商品を扱う企業として、清潔感は特に重要視されるポイントと言えるでしょう。
具体的なチェックポイントとしては、スーツはシワがなく体に合ったサイズか、髪は清潔感があり顔がはっきり見えるか、姿勢は正しく堂々としているか、明るい表情で話せているか、声のトーンは聞き取りやすいか、といった点があります。
面接は穏やかな雰囲気で行われることが多いですが、録画面接(15秒以内で自己紹介)がある場合もあります。カメラ越しでも誠実さが伝わるよう、事前に練習しておくことをおすすめします。
企業理念への深い理解
TOTOの面接では、企業理念や事業内容への理解が問われます。特に、ESで「TOTOグループ統合報告書」を読んで興味を持った点を問う設問があるため、事前の企業研究は必須です。



押さえておくべきポイントとして、以下の点が挙げられます。
まず、社是である「愛業至誠」の意味を理解しましょう。これは「奉仕の精神でお客様の生活文化の向上に貢献し、一致協力して社会の発展に貢献する」という決意を表す言葉です。
次に、企業理念である「水まわりを中心とした、豊かで快適な生活文化を創造する」というミッションを理解し、自分なりの言葉で語れるようにしておきましょう。
また、「TOTO WILL2030」という中長期経営計画についても把握しておくと、面接での回答に深みが出ます。カーボンニュートラルやサステナビリティへの取り組みなど、企業としての将来像を理解しておくことが重要です。
「なぜTOTOか」を明確に
面接では「なぜ他社ではなくうちに?」「TOTOに何を求めますか?」という質問が高い確率で聞かれます。住宅設備業界にはLIXIL、パナソニックなどの競合他社もあるため、「なぜTOTOなのか」を明確に語れる必要があります。
差別化のポイントとしては、ウォシュレットを世界に広めたパイオニアとしての技術力、トイレ国内シェア約60%というトップブランドとしての信頼性、100年以上の歴史に裏打ちされた品質へのこだわり、環境配慮型製品の開発への積極的な姿勢、などが挙げられます。
可能であれば、実際にTOTOのショールームを訪問し、製品に触れてみることをおすすめします。「好きなTOTO商品は?」と聞かれることもあるため、製品への理解と愛着を持っておくと良いでしょう。
「チームで成し遂げた経験」を準備する
TOTOはチームワークを重視しています。面接では「学生時代に力を入れたこと」を深掘りされますので、チームで何かを達成したエピソードを用意しておきましょう。
アピールできる経験の例としては、部活動やサークルでのプロジェクト、ゼミでの共同研究、アルバイト先でのチーム改善、ボランティア活動などがあります。



大切なのは「チームの中で自分がどんな役割を果たしたか」「困難にどう対処したか」「結果としてどんな成果が出たか」を具体的に語れることです。
「高校時代に頑張ったこと」「家族での立ち位置」といった珍しい質問がされることもあります。過去の経験を振り返り、様々な角度から自分を語れるように準備しておきましょう。
全国転勤への覚悟を持つ



TOTOは全国に拠点を持つ企業であり、総合職での採用の場合は全国転勤の可能性があります。面接では「全国転勤に抵抗はありますか?」と確認されることが多いです。
営業職の初期配属は全国の支社やエリアが対象となり、技術職は各地の工場・研究所、企画職は本社(福岡県北九州市)が主な勤務地となります。
最終面接で「地方配属の可能性を強く念押しされた」という体験談もあるため、転勤に対する自分の考えを整理しておくことが重要です。「様々な経験を積みたい」「どこでも挑戦できる」という前向きな姿勢を示せると良いでしょう。
なお、年に1度の「キャリア申告制度」により、上司との面談で希望を伝える機会があります。入社後のキャリアパスについても理解しておくと、面接での受け答えに説得力が増します。
TOTOの顔採用に関するよくある質問


最後に、TOTOの「顔採用」に関して、就活生から特に多く寄せられる質問にお答えします。選考を受ける前に解消しておきたい疑問を網羅しました。不安を払拭し、自信を持って選考に臨むためにお役立てください。
Q.TOTOは本当に顔採用がある?



ありません。TOTOが公式に顔採用を行っているという情報は一切なく、「大学名、性別などの区別は一切しない」「人物重視の選考を行う」と明言しています。
同社はダイバーシティを推進しており、「年齢や性のあり方、国籍、障がいの有無など、多様な人財の個性を尊重する」という方針を掲げています。外見による画一的な採用基準は存在せず、様々なバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。
「ショールームスタッフが美人揃い」という印象は、水まわり商品を扱う企業として清潔感を重視する企業文化や、お客様への奉仕精神が浸透していることの表れと考えられます。社員一人ひとりが身だしなみに気を配っている結果であり、採用時に外見で選んでいるわけではありません。
Q.TOTOは顔に自信がなくても採用される?



もちろん採用されます。TOTOの選考で見られているのは、問題意識と成長意欲、チームワーク力、論理的思考力、ストレスマネジメント能力といった要素です。
実際に、様々なバックグラウンドを持つ方が内定を獲得しています。内定者の口コミでは「おとなしめの人が多い」という声もあり、華やかさよりも誠実さや穏やかさが評価される傾向が見られます。
大切なのは、「清潔感」と「自信を持って話す姿勢」です。これは生まれ持った容姿とは関係なく、誰でも意識すれば身につけられるものです。TOTOの社是「愛業至誠」に共感し、お客様や仲間を大切にする誠実な姿勢を示すことが重要です。
Q.TOTOに顔採用以外で重視されるポイントは?
本記事でも詳しく解説しましたが、改めてまとめると以下の通りです。



1つ目は印象に残る体験です。
自分なりに深く考え、行動し、学びを得た経験があるかどうかが問われます。面接では学生時代に力を入れたことを深掘りされるため、エピソードを整理しておきましょう。



2つ目は成長意欲です。
現状に満足せず、常に学び続ける姿勢が求められます。入社後も成長し続けられる人材かどうかを、面接で見極められます。



3つ目はチームワーク力です。
周囲と協力して成果を出せる協調性が重視されます。「良い人が多い」という社風に合う人柄かどうかが確認されます。



4つ目は企業理念への共感です。
「愛業至誠」や「TOTO WILL2030」への理解と共感が問われます。事前に企業研究を十分に行い、自分の言葉で語れるようにしておきましょう。



5つ目はストレスマネジメント力です。
困難な状況でも冷静に対処できる力が求められます。自分なりのリフレッシュ方法を持っていることをアピールしましょう。
Q.実際に顔採用がある企業は?
航空会社のCAやアナウンサーなど、一部の職種では外見的要素が考慮される場合がありますが、これは「顔採用」というよりも、その職種に求められる「立ち振る舞い」「清潔感」「好感度」といった要素が関係していると考えられます。これらの職種でも、コミュニケーション能力やホスピタリティ、語学力などが総合的に評価されています。
多くの場合、「顔採用では?」という噂は、社員の身だしなみが整っている企業に対して生まれる推測に過ぎません。実際には、どの企業も応募者の能力・人柄・適性を総合的に判断して採用を行っています。TOTOのような老舗メーカーでは、人物重視の丁寧な選考が行われており、外見だけで採用が決まることはあり得ません。
TOTOの顔採用に関する調査:まとめ





TOTOは顔採用をしていません。同社が本当に重視しているのは、印象に残る体験、成長意欲、チームワーク力、企業理念への共感、そしてストレスマネジメント能力といった要素です。
同社は公式に「大学名、性別などの区別は一切しない」「人物重視の選考を行う」と明言しており、ダイバーシティを企業文化の中核に位置づけています。外見による画一的な採用基準は存在せず、様々なバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。


容姿に自信がなくても、適切な準備と対策を行えば、内定を勝ち取ることは十分に可能です。大切なのは以下のポイントです。
清潔感と誠実な態度を身につけること。水まわり商品を扱う企業として、清潔感は特に重要です。身だしなみを整え、明るく堂々とした態度で面接に臨みましょう。
企業理念を深く理解すること。「愛業至誠」や「TOTO WILL2030」について事前に調べ、自分の言葉で語れるようにしておきましょう。TOTOグループ統合報告書を読み込むことも重要です。
「なぜTOTOか」を明確にすること。競合他社との違いを理解し、TOTOならではの魅力を語れるようにしておきましょう。可能であればショールームを訪問し、製品に触れてみることをおすすめします。
チームで成果を出した経験を整理しておくこと。TOTOは「良い人が多い」と言われる企業です。協調性があり、周囲と円滑にコミュニケーションが取れることをアピールしましょう。
全国転勤への覚悟を持つこと。総合職での採用は全国転勤の可能性があります。前向きな姿勢を示せるよう準備しておきましょう。



創業100年以上の歴史を持つ日本を代表する住宅設備機器メーカーへの挑戦は簡単ではありませんが、正しい準備をすれば道は開けます。
採用倍率は決して低くはありませんが、「顔」ではなく「人柄」と「能力」で勝負できる選考です。この記事が、あなたの就職活動の一助となれば幸いです。
自分を信じて、前向きに選考に挑んでください。応援しています!


