「ユニクロの店員さんって、おしゃれで雰囲気のいい人が多いから顔採用なのでは?」
就活生やアルバイトを探している方の間で、こんな疑問を持ったことがある方もいるのではないでしょうか。世界的なアパレル企業であるユニクロ(ファーストリテイリング)で働くことに興味がある一方で、「見た目に自信がない自分は採用されないのでは…」と不安に感じている方もいるかもしれません。
この記事では、就活支援歴10年、年間1,000人以上の就活生をサポートしてきた経験をもとに、ユニクロの採用における「顔採用」の実態と、選考を突破するための具体的な対策をお伝えします。
塩村先に結論をお伝えすると、ユニクロは顔採用を行っていません。
容姿に自信がない方でも、しっかりと準備を行えば内定を獲得することは十分可能です。この記事を読んで、不安を解消し、前向きに選考準備を進めていただければ幸いです。
【結論】ユニクロは顔採用をしている?
就活生の間でたびたび話題になる「ユニクロ=顔採用」という噂。SNSや就活掲示板では「アパレルだから見た目重視なのでは」「店員さんがおしゃれな人ばかり」といった投稿を見かけることもあります。



しかし、この噂には根拠があるのでしょうか?
ここでは、ユニクロ(ファーストリテイリング)の公式採用情報や実際の内定者の声、社員の口コミなどをもとに、「顔採用」の真偽を検証していきます。
では、なぜこのような噂が広まったのでしょうか?そして実際に採用される人材にはどのような共通点があるのか、詳しく見ていきましょう。
ユニクロの採用で外見はどれくらい重視される?
結論として、ユニクロが外見を選考基準に据えているという証拠は見当たりません。
ネット上では「アパレル業界だから見た目を重視しているはず」「店員がおしゃれな人ばかり」という声が見られますが、同社が公式に顔採用を認めたことは一度もありません。実際、同社の公式採用情報では求める人材として以下のように明記されています。
- 「固定観念に縛られずアイディア豊富に自分の頭で考え、且つ新しいフレームを作り出せる人」
- 「予測の難しい自信の持てないことに対しても、物怖じせず取り組める人」
- 「困難な状況を打破できるタフな人」
このように、同社が重視しているのは外見ではなく、思考力・挑戦心・精神的なタフさといった内面的な資質であることがわかります。
ファーストリテイリングの採用担当者も「弊社が求めるのは『思考力』と『人間性』」と明言しています。店舗経営では理想をどう掲げるかが大切であり、数十人のスタッフと信頼関係を築くためにも人間性を重視して採用を行っているとのことです。
また、ユニクロは学歴フィルターが存在しないことでも知られています。難関大学だけでなく、中堅大学からも多くの採用実績があり、応募者一人ひとりの資質をしっかりと見極める選考を行っています。
ただし、「清潔感」や「明るい印象」といった点は、どの企業の選考でも見られる要素です。
これは顔採用とは全く別物であり、接客業として基本的な身だしなみを整え、お客様に好印象を与えられるかどうかは重視されます。しかし、それは生まれ持った顔立ちではなく、誰でも意識すれば身につけられる要素です。



店員がおしゃれに見えるのは、ユニクロの商品を着こなすスキルを身につけ、自社製品への愛着を持って働いているからこそ。入社後の研修や実践を通じて、誰でも身につけられる能力なのです。
ユニクロの社員・内定者の特徴
実際の内定者や社員の声を調査したところ、以下のような共通点が見られました。これらの特徴は「顔」とは無関係であり、能力と人柄に集中しています。
〈学歴面の傾向〉
ファーストリテイリングでは学歴フィルターは存在せず、様々な大学から採用実績があります。早慶上智やMARCH、関関同立はもちろん、それ以外の大学からも多くの内定者が出ています。
特徴的なのは、通年採用を実施していることです。1〜2年生からでも選考に応募でき、最終面接までの選考を通過すると「ユニクロパスポート」が発行され、3年間いつでも最終面接を受けることができます。この柔軟な採用制度からも、学歴や時期にとらわれず、本人の資質を見極めようとする姿勢がうかがえます。
〈スキル面の傾向〉
グローバル展開を加速させているユニクロでは、英語力があると有利になります。TOEIC700点以上が目安とされていますが、必須条件ではありません。英語学習への意欲や海外勤務への前向きな姿勢を示すことが重要です。
また、店舗運営に必要なリーダーシップや、接客に欠かせないコミュニケーション能力も重視されます。新卒で入社すると、多くの場合まず店舗に配属され、早期に店長を務めることもあるため、人を動かす力が求められます。
〈人物面の傾向〉
社員の口コミを見ると、「明るく気さくな人が多い」「コミュニケーション能力が高い」「ユニクロへの愛が強い」といった特徴が頻繁に挙げられています。実力主義の社風の中で、向上心を持って成長し続けられる人材が活躍しています。
また、「全員経営」という理念のもと、アルバイトであっても店舗の売上向上について考え、実行することが求められます。主体的に行動し、成果にこだわれる人が評価される傾向にあります。



このように、内定者の共通点は「容姿」ではなく、「思考力」「リーダーシップ」「成長意欲」にあることがわかります。
ユニクロの選考基準(顔採用以外)
ユニクロの採用ページや内定者の体験談、社員の口コミを分析した結果、同社が本当に重視している選考基準は以下の5つです。
自分の頭で考え、新しい価値を生み出す力
ユニクロが求める人材像として最初に挙げられているのが、「固定観念に縛られずアイディア豊富に自分の頭で考え、且つ新しいフレームを作り出せる人」です。
同社のミッションは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というもの。既存の枠組みにとらわれず、新しい発想で服の価値を創造していくことが求められます。店舗経営においても、与えられたことをこなすだけでなく、自ら課題を発見し、解決策を考え、実行に移す力が不可欠です。
面接では、「ユニクロの服についてどう思いますか」「当社の店舗の改善点は何だと思いますか」といった質問がされることがあります。単なる感想ではなく、自分なりの視点で分析し、提案できるかどうかが評価されます。
選考前には実際に複数の店舗を訪問し、自分なりの改善点や成長の余地を考えておくことをおすすめします。
物怖じしないチャレンジ精神
「予測の難しい自信の持てないことに対しても、物怖じせず取り組める人」も、ユニクロが求める重要な資質です。
ユニクロは年齢に関係なく実力が評価されるベンチャー精神に富んだ企業です。新卒で入社しても、早期に店長として数十人のスタッフをマネジメントする立場になることも珍しくありません。経験がないことに尻込みするのではなく、チャンスと捉えて挑戦できる人材が求められています。
また、グローバル展開を加速させている同社では、海外勤務のチャンスも多くあります。未知の環境に飛び込む勇気を持ち、新しいことに挑戦し続ける姿勢が評価されます。
困難を打破するタフさ
「困難な状況を打破できるタフな人」という要件は、小売業という業界特性を反映しています。



ユニクロの店舗運営は決して楽ではありません。繁忙期やセール期間は特に忙しく、体力的にも精神的にも負荷がかかります。
しかし、そうした状況でも前向きに取り組み、チームを引っ張っていけるタフさを持った人材が活躍しています。面接では、困難な状況をどう乗り越えたか、粘り強く取り組んだ経験などを具体的に語れるよう準備しておきましょう。
人を動かすリーダーシップ
ユニクロでは、新卒社員でも早い段階で店長候補として店舗運営に携わります。店舗には数十人のスタッフがおり、その全員と信頼関係を築きながらチームをまとめていく力が必要です。
採用担当者も「店舗経営は数十人のスタッフと信頼関係を築けないと物事が進みません」と明言しており、人間性やリーダーシップは選考で注意深く見られるポイントです。
面接では、チームをまとめた経験や、人を巻き込んで成果を出したエピソードを具体的に語れるよう準備しておきましょう。リーダー経験がなくても、チームの中でどのような役割を果たしたか、周囲にどのような影響を与えたかをアピールできれば問題ありません。
ユニクロへの深い理解と愛着
ユニクロの選考では「なぜユニクロか」という質問が必ずと言っていいほど聞かれます。単に「アパレルに興味がある」「グローバル企業だから」という回答では不十分です。
同社が提供する「LifeWear」という価値観への理解、競合他社(しまむら、ZARA、H&Mなど)との違い、柳井正会長の経営哲学への共感など、深い企業研究に基づいた志望動機が求められます。
実際に、多くの社員が「ユニクロが好きだから入社した」と語っており、仕事中もユニクロの服を着用している人が多いそうです。ブランドへの愛着を持ち、その価値を広めていきたいという熱意を持った人が評価されます。
ユニクロの採用を突破するための対策
ユニクロの選考基準が「顔」ではなく「能力」と「人間性」にあることはご理解いただけたかと思います。では、具体的にどのような準備をすれば選考を突破できるのでしょうか。
ここからは、実際に内定を獲得した先輩たちの体験談や、アパレル業界の採用事情に詳しい知見をもとに、選考突破のための具体的な対策を5つのポイントに分けて解説します。
清潔感と明るい印象を磨く



顔採用はありませんが、接客業として第一印象は重要な評価ポイントになります。これは「美人・イケメンかどうか」ではなく、お客様に好印象を与えられる身だしなみや表情ができているかどうかです。
ユニクロの店舗スタッフは、毎日多くのお客様と接します。明るい笑顔、ハキハキとした話し方、清潔感のある身だしなみは、接客の基本として重視されます。
具体的なチェックポイントとしては、服装にシワや汚れがないか、髪は整っていて清潔感があるか、姿勢は正しいか、笑顔で明るく話せているか、声のトーンは聞き取りやすいか、といった点があります。
面接前には鏡の前で練習したり、模擬面接で第三者からフィードバックをもらうことをおすすめします。また、面接にはユニクロの服を着ていくと、ブランドへの愛着をアピールできるでしょう。
店舗訪問で企業理解を深める
ユニクロの面接では「当社の店舗に行ったことがありますか」「ユニクロの服についてどう思いますか」といった質問がよく出されます。表面的な回答ではなく、実体験に基づいた具体的な意見を述べられるよう準備が必要です。
選考前には複数の店舗を訪問し、以下の点を観察・分析しておきましょう。
- 店舗レイアウトや商品陳列の工夫
- スタッフの接客スタイルや雰囲気
- 他のアパレルブランドとの違い
- 改善できそうな点や成長の余地
- 自分が店長だったらどうするか
自分なりの視点で店舗を分析し、提案ができると「自分の頭で考えられる人材」として評価されます。
ユニクロ・GUでアルバイト経験を積む



ユニクロへの入社を本気で目指すなら、実際にアルバイトとして働いてみることを強くおすすめします。
アルバイト経験を通じて、業界・企業への理解が深まるだけでなく、社員がどのような想いで働いているのかを直接感じることができます。また、「全員経営」の理念のもと、自分の店舗の売上向上のために何ができるかを考え実行した経験は、面接で大きなアピールポイントになります。
ユニクロのアルバイトでは、接客スキルやチームワーク、時間管理など、ビジネスパーソンとして必要な基礎力を実践的に学ぶことができます。この経験は選考だけでなく、将来のキャリアにも役立つものです。
グローバル志向をアピールする
ファーストリテイリングはグローバル展開を加速させており、海外事業は成長の柱となっています。グレーターチャイナ、東南アジア、欧米と、世界各地でビジネスを拡大しており、グローバル人材の重要性は今後ますます高まると予想されます。
選考では、海外での挑戦に前向きな姿勢を示しましょう。留学経験がなくても、TOEIC・TOEFLのスコアアップに取り組んでいることや、海外のユニクロ事業に興味があることをアピールできれば十分です。
英語力の目安としてはTOEIC700点以上が望ましいとされていますが、入社時点で必須ではありません。大切なのは、グローバルに活躍したいという意欲と、そのための努力を続けている姿勢です。
「なぜユニクロか」を明確にする
ユニクロの面接で最も重要なのが「なぜユニクロか」という質問への回答です。「何でもいいからとにかく入社したい」という姿勢では評価されません。
以下の点について、自分なりの考えを整理しておきましょう。
- なぜアパレル業界を志望するのか
- なぜファーストリテイリングなのか(ZARA、H&M、しまむらではなく)
- なぜユニクロなのか(GU、PLST、セオリーではなく)
- 入社後に何を実現したいのか
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というミッションへの共感、「LifeWear」という価値観への理解、柳井会長の経営哲学への共鳴など、深い企業研究に基づいた志望動機を用意しましょう。
柳井会長の著書を読むことで、同社の経営スタンスや価値観をより深く理解できます。面接対策としてもおすすめです。
ユニクロの顔採用に関するよくある質問
最後に、ユニクロの「顔採用」に関して、就活生から特に多く寄せられる質問にお答えします。「本当に顔採用はないの?」「容姿に自信がなくても大丈夫?」「他に顔採用をしている企業はある?」など、選考前に解消しておきたい疑問を網羅しました。
Q.ユニクロは本当に顔採用がある?



ありません。ユニクロが公式に顔採用を行っているという情報は一切なく、採用で重視しているのは「思考力」と「人間性」です。
同社は学歴フィルターも存在せず、応募者の資質を公平に見極める選考を行っています。通年採用やユニクロパスポート制度など、柔軟な採用制度からも、外見ではなく本人の能力や意欲を重視する姿勢がうかがえます。
「店員がおしゃれに見える」という印象は、入社後の研修や実践を通じてユニクロの商品を着こなすスキルを身につけた結果です。また、ブランドへの愛着を持って働く社員が多いことも、その印象を生み出している要因でしょう。
Q.ユニクロは顔に自信がなくても採用される?



もちろん採用されます。ユニクロの選考で評価されるのは、思考力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、成長意欲といった要素です。
実際に、様々なバックグラウンドを持つ方が内定を獲得し、活躍しています。社員の口コミを見ても、「実力主義」「向上心の高い人が評価される」という声が多く、外見ではなく能力と成果で評価される文化が根付いています。
大切なのは、「清潔感」と「明るい印象」です。これは生まれ持った顔立ちとは関係なく、誰でも意識すれば身につけられるものです。身だしなみを整え、笑顔でハキハキと話す姿勢を心がければ、十分に好印象を与えることができます。
Q.ユニクロに顔採用以外で重視されるポイントは?
本記事でも詳しく解説しましたが、改めてまとめると以下の通りです。



1つ目は自分の頭で考える力です。
固定観念にとらわれず、新しい発想で課題解決に取り組める力が求められます。店舗訪問を通じて自分なりの改善提案ができるよう準備しましょう。



2つ目は物怖じしないチャレンジ精神です。
未経験のことにも臆せず挑戦できる姿勢が評価されます。早期に店長を任されることもある環境で、成長機会をチャンスと捉えられる人材が求められています。



3つ目は困難を打破するタフさです。
小売業は体力的にも精神的にも負荷がかかる仕事です。困難な状況でも前向きに取り組み、チームを引っ張っていける強さが必要です。



4つ目はリーダーシップとコミュニケーション能力です。
店舗運営では数十人のスタッフと信頼関係を築く必要があります。チームをまとめ、人を動かす力が重視されます。



5つ目はユニクロへの深い理解と愛着です。
「なぜユニクロか」を明確に語れることが重要です。LifeWearの価値観への共感、競合との違いの理解、入社後に実現したいことを具体的に準備しましょう。
Q.実際に顔採用がある企業は?
航空会社のCAやアナウンサーなど、一部の職種では外見的要素が考慮される場合がありますが、これは「顔採用」というよりも、その職種に求められる「立ち振る舞い」「清潔感」「好感度」といった要素が関係していると考えられます。これらの職種でも、単に「顔が良い」から採用されるわけではなく、コミュニケーション能力やホスピタリティ、語学力などが総合的に評価されています。
多くの場合、「顔採用では?」という噂は、社員の身だしなみが整っている企業に対して生まれる推測に過ぎません。実際には、どの企業も応募者の能力・人柄・適性を総合的に判断して採用を行っています。
ユニクロの顔採用に関する調査:まとめ



ユニクロは顔採用をしていません。同社が本当に重視しているのは、自分の頭で考える力、物怖じしないチャレンジ精神、困難を打破するタフさ、リーダーシップとコミュニケーション能力、そしてユニクロへの深い理解と愛着です。
同社の公式採用情報では「固定観念に縛られずアイディア豊富に自分の頭で考え、且つ新しいフレームを作り出せる人」「予測の難しい自信の持てないことに対しても、物怖じせず取り組める人」「困難な状況を打破できるタフな人」を求める人材像として明示しており、外見による選考基準は存在しません。
容姿に自信がなくても、適切な準備と対策を行えば、内定を勝ち取ることは十分に可能です。大切なのは以下のポイントです。
清潔感と明るい印象を身につけること。これは生まれ持った顔立ちとは関係なく、誰でも意識すれば改善できます。接客業として基本的な身だしなみを整え、笑顔でハキハキと話す姿勢を心がけましょう。
店舗訪問で企業理解を深めること。複数の店舗を訪問し、自分なりの視点で分析・提案ができるよう準備しましょう。「自分の頭で考えられる人材」として評価されるためには、表面的な感想ではなく具体的な意見が必要です。
可能であればユニクロ・GUでアルバイト経験を積むこと。実際に働くことで業界・企業への理解が深まり、面接でも具体的なエピソードを語れるようになります。
グローバル志向をアピールすること。海外展開を加速させている同社では、グローバル人材の重要性が高まっています。英語学習への取り組みや海外勤務への前向きな姿勢を示しましょう。
「なぜユニクロか」を明確にすること。深い企業研究に基づき、他社ではなくユニクロを志望する理由を論理的に説明できるよう準備しましょう。



世界を代表するアパレル企業への挑戦は簡単ではありませんが、正しい準備をすれば道は開けます。学歴フィルターがなく、通年採用を実施しているユニクロは、「顔」ではなく「能力」と「人間性」で勝負できる企業です。この記事が、あなたの就職活動の一助となれば幸いです。
自分を信じて、前向きに選考に挑んでください。応援しています!

